情報デザインコース

『子どもの自己肯定感を高めるワークショップ』を催してきました!

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こんにちは! 視覚デザイン専攻 4年の龍翔也果です。

今回は私の卒業研究に関わる『子どもの自己肯定感を高めるワークショップ』を2023年12月20日に神奈川県横浜市の汐見台小学校5年1組で実施してきましたので紹介します。

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ワークショップの風景

私は情報デザインの手法を取り入れた小学生でもわかる自己肯定感を高めるワークショップを研究しています。 自己肯定感が低下しやすくなるとされる10歳前後の小学生を対象にして、自己肯定感を高める考え方をワークショップを通して理解してもらうことを目的としています。

まずは、幸せとは何かを子どもたちに問いかけました。子どもたちからは、「ご飯が食べられること」「友達や家族といられること」「やりたいことをやれること」など、たくさんの意見が挙がりました。それらをハピネスとウェルビーイングに分けました。ハピネスとはその時々、瞬間の幸せのことで、ウェルビーイングとは肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態にあることを言います。ウェルビーイングであることで自己肯定感を高めることができると言われています。そのために大事にしてほしい4つの考え方「やってみよう」「なんとかなる」「ありがとう」「ありのままに」を紹介しました。

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黒板を使いウェルビーイングについて説明をする

その後、ウェルビーイングの考え方を深めるために私が制作したアニメーション『いつのまにかヒーロー』を視聴しました。このアニメーションは、どこにでもいそうな4人の小学生が、それぞれ自分の好きなことや得意なことでいつのまにか誰かのヒーローになっているという話です。このストーリーをもとに自分やクラスメイトがどんなヒーローになれるのかを考え、1人1つのヒーローを想像して、絵に描いてみんなで共有しました。「やってみよう」「なんとかなる」「ありがとう」「ありのままに」の考え方を自分のこととして捉えることでウェルビーイングな状態をイメージすることができます。

子どもたちからの振り返りでは「それぞれが個性のある一人一人の輝くヒーローだということがわかった」、「ヒーローは自分が自覚していなくても他の人が嬉しい気持ちになれることがあるとわかった」など各自が個性的で輝くヒーローであることに気付き、他者に喜びをもたらす可能性を理解し、自己肯定感の上昇が感じられるような感想が多く寄せられました。

子どもたちはこのワークショップを通して、私の伝えたい目的以上のたくさんのことを吸収してくれたと感じています。自分が「伝えたい」「解決したい」という気持ちで一年かけて制作した作品が、目の前で子どもたちに届くという体験はとても貴重でした!

最後になりますが、このワークショップに参加してくれた5年1組の児童たち、そして担任の先生に心から感謝いたします。

なお、卒業制作展ではこのワークショップに関する展示を行います。皆さまのご高覧を心よりお待ちしております。

 

■東京工科大学 デザイン学部 卒業制作展:
2024年2月2日(金)〜2月4日(日)
東京工科大学 蒲田キャンパス3号館 15階/14階/11階(東京都大田区西蒲田5-23-22)
JR/東急電鉄「蒲田」駅より徒歩約2分
開館時間 10:00〜17:00/入場無料
https://www.teu.ac.jp/gakubu/design/sotsuten/index.html

フォント制作ワークショップに参加しました!

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こんにちは、視覚デザイン専攻3年の木村明日香です。

今回は今年の8月に全4回に渡って行われたフォント制作ワークショップについてご紹介いたします。

フォントとはPCやスマホなどの画面に表示したり、本やチラシなどに文字を印刷するために、PCなどで利用できるようにした書体(文字の形のデザイン)データのことを言います。

このワークショップはフォント制作会社のダイナコムウェア株式会社と共同で行われ、デザイナーの方に講義や最終プレゼンのフィードバックをしていただきました。

課題はGlyphs Miniというフォント制作アプリを使用して、詩、小説、ドラマを元にイメージしたフォントを20字程度作成するという内容で、講義を通してフォントについての理解を深めた上で制作しました。

今回私が制作したのは、小説家の杉井光さんのミステリー小説「世界でいちばん透きとおった物語」をイメージした2種類の手書き風フォントです。小説の世界観を反映して、1種類は線のみで成り立つ「透きとおった」フォントになっています。

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制作したフォント

制作の際は、小説家である主人公の父親が原稿用紙に手書きで執筆を行うという特徴を元に、全体のコンセプトを決めていきました。手書き風なので自分が書く文字をもとに作成しましたが、自分の文字の癖が出すぎないように、でも無機質になり過ぎないようにとバランスを見極めるのが難しかったです。

プレゼンに向けて制作したフォントの他、使用例としてテキストアニメーションも制作しました。


制作したひらがなフォントの使用例を示したアニメーション(漢字は既存のフォントを使用しています)

私がこのワークショップに参加した理由は、フォントについて考える機会が欲しいと思ったからですが、今回の制作を通してフォントの可能性の広さや自分が興味ある映像制作にも活かせることを発見し、良い収穫になったと思っています。

(C)2012 Tokyo University of Technology, School of Design.