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2025年度 卒業研究の紹介(工業デザインコース)

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こんにちは。工業デザインコース4年の國米悠吾です。

本記事では、私の卒業研究「MOON SKIPPER」のコンセプトや制作プロセスを紹介します。

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「MOON SKIPPER」の3Dレンダリング画像

 

「MOON SKIPPER」は、近未来の月面での人間の生活をより楽しくするためのモビリティのデザインコンセプトです。

 

近年、NASAのアルテミス計画やSpaceXの火星移民計画をはじめ、月面での長期滞在・商業利用への機運が高まっています。

 

現在研究されている月面向けモビリティの多くは、「実現可能かどうか」といった技術的アプローチが中心となっており、「楽しく使えるか」といったユーザー体験(UX)の視点からアプローチしている例はあまりありません。そこで、本研究ではユーザー体験やモビリティデザインの視点から「近未来の月面モビリティの可能性を提案し、体感してもらう」ことを目的としています。

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本研究で想定した、月面での長期滞在に向けたロードマップ

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卒業制作展での展示風景

 

「月面でモビリティがある暮らし」をより分かりやすく体感してもらうため、以下の展示物を制作しました。

 

  • 3Dレンダリング画像を含むプレゼンボード
  • 外観モックアップ(1/30スケール)
  • 内装モックアップ(1/50スケール)
  • VR室内空間モックアップ(1/1スケール)

特にVRモックアップは、限られた展示スペースの中で実物大の室内空間を体感できる点が特徴で、体験していただいた方から「わかりやすい」といった声を多くいただきました。

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VRモックアップのエディタ画面 Unityで構築し、VRSNSプラットフォーム「VRChat」上で動作する

 

デザイン面では、「AIと協働したデザイン」の実践を一つのテーマとしています。

たとえば、月面環境におけるモビリティの物理的特性や、与圧・通信・自動運転といった技術的側面について十分な知識がなかったため、都度AIに質問を投げかけながらユーザー体験のストーリーラインを補強し、モビリティをデザインするにあたって必要な要素を洗い出していきました。

 

また、構築したストーリーラインに合うモビリティの内装イメージを生成し、その内装が収まる外観ラフを作成。さらにAIでイメージ化し、それをもとに3DCADデータを作成する、といったAIと人間の間での「具体化」「抽象化」を組み合わせたプロセスでデザインを行いました。

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人間が描いたUXスケッチをAIに取り込み、体験のイメージをより具体的にする

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体験のイメージを元にAIで外観イメージを作成し、それを元に3DCADデータを作成した

 

卒業制作展での展示を通して、「未来にこういった暮らしがあると思うとワクワクする」「月だけでなく、地球でもこんなライフスタイルをしてみたい」といった感想をいただき、「近未来の月面モビリティの可能性を体感してもらう」という本研究のテーマはある程度達成されたように感じます。

 

一方で、「技術的な側面での検討が足りない」といったご意見もいただきました。将来の月面インフラとの兼ね合いもあり、技術的な部分まで含めて実現可能かどうかを検討できるのは数十年後になるかもしれませんが、この研究が、将来の月や火星での人類の長期滞在における「暮らしの楽しさ」に少しでも貢献できればと思います。

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(C)2012 Tokyo University of Technology, School of Design.