とよた科学体験館でプラネタリウム映像の投影実験を行いました
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こんにちは! デザイン学部・情報デザインコース講師の井藤雄一です。
今回は、私が研究中のプラネタリウム映像について、実際のドームで投影し、その効果を検証する実験をしてきましたので、ご紹介します。
10月某日、愛知県豊田市の「とよた科学体験館」のプラネタリウムで、研究中の映像の投影実験を行いました。あわせて、名古屋市科学館ととよた科学体験館の学芸員の皆さまにアンケート形式で映像を評価いただく実験も実施しました。
本研究は、プラネタリウム用映像に幾何学的加工を施し、ドーム(球面)スクリーン上で映像が浮いて見えるような効果をつくり、その有効性を検証して、制作の仕組みを形にすることをめざすものです。
具体的な手法としては、ドーム用の映像に手前へ膨らむ球面加工を加えることで、ドーム投影でありながら、あたかも平面スクリーンに投影したかのような見え方を実現します。
この取り組みは「天文学や科学教育におけるプラネタリウムを利用したイマーシブな映像制作手法の研究」という題目で科研費の助成を受けています。イマーシブとは、英語で「没入的」という意味があり、まるで映像の中に入り込んだように感じる体験のことです。その制作の仕組みを映像デザインに応用し、新規性のある体験を提供するとともに、科学教育への展開を目指しています。
個人的な話になりますが、豊田市は私の地元で、子どもの頃からこのプラネタリウムに通っていました。思い入れのある場所で実験ができたことを大変うれしく思い、研究を続けてきてよかったと実感しました。
とよた科学体験館の光学式プラネタリウム「インフィニウムS LED」と井藤
今回の実験結果は、来年福岡で開催されるプラネタリウムの最大の国際会議・IPS2026での発表を目指し、論文としてまとめていきます。
https://www.ips2026fukuoka.com/
併せて、新作映像の制作にも着手します。
上映の機会を整えることができましたら、本ブログでご案内します。
ぜひ皆さんもプラネタリウムで美しい星空とともに、映像デザインにも注目してみてください。





