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2025年3月

2024年度卒業研究の紹介(工業デザインコース)

こんにちは。工業デザインコースの中村隆馬です。

私は、卒業研究にて、「モノの魅力を最大限に引き出すアクリルシェルフ」を制作しました。

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実際にものを置いてみての検証

 

私の制作の出発点は、「収納されているモノを、もっと魅力的に見せることはできないか?」という問いでした。

そのヒントを得るために、表参道にある様々なブランドのショーケースをリサーチ・観察しました。

そこでは、ライティングやカラー、ディスプレイ方法の工夫によって、商品がより美しく際立つようにデザインされていました。

この発見をもとに、光の当て方や色の選定を何度も試行錯誤しながら、デザイン検討を進めました。

特にライティングは重要な要素です。明るすぎると雰囲気が損なわれ、暗すぎるとモノの魅力が十分に伝わらないため、微調整を繰り返しました。

 

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カセットの入れ替え例

また、決まった収納スペースを作るのではなく、使う人のライフスタイルに合わせてカセットを入れ替えられるデザインにしました。

さらに、収納方法も自由に決められるため、お気に入りのアイテムを最高の状態で飾ることで、日常の中に小さな喜びを生み出せると考えました。

 

完成したシェルフにお気に入りのアイテムを並べたとき、想像以上の満足感を得ることができました。モノの魅せ方を工夫するだけで、空間の印象や気持ちまで変わることを実感しました。

 

卒業研究は終了しましたが、この制作を通じて得た学びや経験は、今後のデザイン活動に活かしていきたいと考えています。

この記事が、これから卒業制作に取り組む方の参考になれば嬉しいです。

 

 

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2024年度卒業研究の紹介(情報デザインコース)

こんにちは!情報デザインコース4年の木村明日香です。

今回は、私が卒業研究で制作した作品をご紹介します!

 

私は「AIがペットと飼い主をつなぐ架け橋になること」をテーマに、ペット用品店で接客を行うAIアバターの制作と、店舗のブランディングを行いました。

 

このブランドは架空のものですが、店内のモニターにAIアバターが表示され、来店したお客様が画面越しにペットについて相談できるという利用シーンを想定しています。アバターは表情や動作を交えて受け答えを行い、より親しみやすい接客を実現します。

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卒業制作展での展示風景

 

制作では、イラストやプログラミング(HTML、CSS、JavaScript)のスキルを活かし、ChatGPTをベースにした3体のAIアバターと会話機能を実装しました。

 

また、ブランドイメージを表現するため、ロゴやショッパーバッグ、ショップカードのデザインも制作しました!

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この研究に取り組んだ背景には、ペットの家族化が進む現代において、犬や猫だけでなく、爬虫類や小動物など多様なペットと暮らす人々を支える環境が必要だと感じたことがあります。

 

制作前はAIを活用した経験がほとんどなかったため、研究の過程で既存のAIサービスをリサーチしたり、先行研究データを読み込んだりしながら理解を深めました。

 

AIと聞くと無機質で冷たい印象を持たれがちですが、私はアバターの見た目や表情、仕草にこだわり、会話の中で愛らしさや温かみを感じられるAIの実現を目指しました。

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動物は言葉で気持ちを伝えることができません。そのため、ペットと暮らすうえで「知ること」「理解すること」がとても大切です。

 

このAIアバターとの会話を通じて、飼い主が楽しみながら知識を深められる場を提供できたらと思います。

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2024年度卒業研究の紹介(空間デザインコース)

こんにちは。空間デザインコース4年の吉野菜摘です。

今回は、研究を振り返りながら、私の経験や思いをご紹介します。

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卒業制作展での展示風景

 

私は、「バレエの動きを取り入れたフレーム状のアスレチック」を提案しました。

このアスレチックは、「踊る体験」を通じて、年齢や性別を問わず、心と体の健康を維持することを目的としています。

3歳から続けているバレエの経験と、「人をポジティブに、笑顔にしたい」という想いが組み合わさり、「バレエの動きを活用して人々をポジティブにする公共空間」の提案につながりました。

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1:150模型

現在の日本では、統合失調症やストレス関連の障害、精神疾患を抱える人が増加しており、これにより、労働力の減少や経済的影響、自殺者の増加、医療現場の負担増大といった問題が深刻化しています。

そこで、「楽しく体を動かすこと」が心の健康につながるのではないかと考え、バレエの動きを活用したフレーム型アスレチックを提案しました。

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模型制作の様子

 

形状を考案する際、どんな形になるのか自分でも分からないまま、実際にバレエを踊り、その動きを記録・分析しました。

また、粘土・針金・塩ビ管・3Dプリンターなどを使い、試行錯誤しながら、バレエの優雅な動きを活用した形を探求しました。

 

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卒業制作展での展示風景

 

卒業制作展では、「独自性があり、新しい発想だ」という肯定的な意見が多く寄せられました。

一方で、「安全性は確保されているのか?」「体の不自由な方はどのように使えるのか?」といった課題も指摘されました。

今後は、安全性を考慮しながら、より多くの人が利用できるデザインを追求していきたいと考えています。

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2024年度卒業研究の紹介(視覚デザインコース)

こんにちは!視覚デザインコース 4年の細野礼華です。

私の卒業研究のテーマは、「世界と心繋ぐ197の切手デザイン」です。
約8ヶ月間かけて、世界197カ国の切手デザインを制作しました。

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実際の展示の様子

この制作を始めたきっかけは、SNSで簡単に人と「繋がる」ことができる時代だからこそ、改めて「アナログなやりとりにはどんな価値があるのか?」と考えたことでした。

手間をかけるからこそ生まれる温もりや温かみを見つめ直し、このテーマを設定しました。

小さな媒体ながらも、人々を繋ぐ大きな役割を果たす「切手」。
そのデザインを通じて、世界の国々や文化、人々とのつながりを感じてもらいたいという想いで制作しました。

制作のために切手博物館に足を運ぶことや、各国の象徴となる建造物や生き物、伝統品を調査し、一つ一つまとめていきました。

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調査と初期構想の様子

197種のデザインを完成させるため、最終発表の日から逆算して制作スケジュールを組みました。

印刷を行った際、想像していた仕上がりと異なり、予定を変更することも多くありました。
試行錯誤を重ねながら、何度も検証と調整を繰り返し、一つ一つのデザインを仕上げていきました。

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印刷の様子

展覧会当日、多くの方々に興味を持っていただきました。
この展示を通じて、温もりや温かみの再認識、「手間をかけるからこそ生まれるつながりや価値」を、デザインを通じて表現できたと思います。

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当日の様子

 

この経験を通じて得た学びやつながりを大切に、今後もデザインを通じて想いを形にできるよう取り組んでいきます。

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株式会社ACTUS訪問レポート:ショールーム見学と学生プレゼンテーション

こんにちは。 デザイン学部 工業デザインコース講師の田崎咲絵です。

 

工業デザインコース3年生の専門演習の授業の一環として、インテリアブランド「ACTUS(アクタス)」の本社を訪問し、ショールーム見学と学生によるプレゼンテーションを行いました。

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ショールーム入口

 

📍学生によるレポートは、デザイン学部のInstagramでご覧いただけます!
https://www.instagram.com/tut_schoolofdesign/

 

ACTUS(アクタス)は、衣・食・住に関わる高品質な製品やサービスを提供し、人々の暮らしを豊かにする企業です。本学の卒業生もこの会社で活躍しています。

 

今回の訪問では、会社の歴史や製品、働き方について詳しく学びました。

ショールームでは、名作の照明器具や家具に直接触れながら、それぞれのデザインが持つ美しさや機能性、使いやすさの工夫について理解を深めました。

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商品の説明を受けている様子

 

プレゼンテーションでは、授業で取り組んだ「照明デザイン」の課題作品を、7名の学生が発表しました。

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プレゼンテーションの様子

 

「どこで使うのか? どんな光が求められるのか? どうすれば魅力的なデザインになるのか?」これらの問いを考えながら、学生たちは試行錯誤を重ね、アイデアを形にしました。緊張しながらの発表でしたが、社員の方々から高い評価をいただき、大きな自信につながる貴重な経験となりました。

 

今回の企業訪問は普段の授業とは異なる実践的な学びの場となり、学生たちにとって大きな刺激となりました。この経験を今後のデザイン活動に活かしてくれることを期待しています。

 

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