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NICOGRAPH賞を受賞しました!

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こんにちは! デザイン学部情報デザインコース講師の井藤雄一です。

 

この度、教員の研究活動として2024年11月8日(金)~11月10日(日)に開催された芸術科学会主催のNICOGRAPH 2024に参加し、研究発表を行いました。

https://www.art-science.org/nicograph/nico2024/

NICOGRAPHは、CGやマルチメディア分野の論文発表の場として長い歴史を持つ、日本におけるCG・マルチメディア分野の恒例行事で、今年で40周年を迎えます。そして今回、この大会でNICOGRAPH賞を受賞しました!

この賞は、3日間の発表の中で面白いと感じた口頭発表を聴講者が投票で選ぶ賞です。聴講者の方々から評価される、とても名誉ある賞をいただけたことを、大変嬉しく思います。

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発表中の様子。撮影は大学院生の顔鑫さん。

 

今回の研究では、映像を滑らかにするためのフレーム補間技術をあえて一般的ではない方法で利用し、新しい映像デザイン手法「フレームモッシング(Framemoshing)」を提案しました。

この手法は、映像のフレーム間を意図的に不自然に補間することで、ピクセルが混ざり合う独特な視覚効果を生み出します。例えば、1秒間に1コマしかない映像を滑らかに動いているように無理やり補間すると、元の映像には存在しない動きや形が生成され、視聴者に独特な映像体験を提供します。

以下の動画は、研究の評価のために制作したものです。

 

約10秒ごとに写真が切り替わるスライドショーのような静止している動画に対して、フレーム補間技術を活用することで、常に動き続ける一般的な動画のように加工しました。静止しているはずの映像に、前後の写真の関係性からコンピュータに動きを生成させることで、これまでにないユニークな映像デザインを実現しました。

この研究は、既存の技術を新たな視点で活用することで、新しいデザインの可能性を示す試みです。日常的に利用される技術やシステムを再解釈し、鑑賞者に新たな視覚体験を提供することを目指しています。

今回の受賞を励みに、さらにこの手法を発展させ、映像表現や情報デザインの新しい可能性を探求していきたいと考えています。

 

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(C)2012 Tokyo University of Technology, School of Design.