Roots of Future展の紹介
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デザイン学部教授の暮沢剛巳です。今回は監修をつとめた展覧会を紹介します。
日本には多くの優れたデザインがいっぱいあることは知っているけど、その多くは既に市場から消えたり製造中止になったりしていて、なかなか見る機会がありません。過去の優れたデザインをまとまって見る機会がないものでしょうか。そう思っている人やこれからデザインを学びたいと思っているみなさんに、お勧めしたいのが「Roots of Future――過去を探って、未来を見つける」展です。
同展は、日本デザイン団体協議会(略称DOO/空間・グラフィック・インテリア・インダストリアル・ジュエリー・パッケージ・サインの7つのデザイン団体が参加)によるジャパン デザイン ミュージアム設立研究委員会がこれまで取り組んできた戦後日本デザインの成果を集積するアーカイブ事業を基に、1950年代から2020年代までの日本のデザインを振り返る「クロニクル」パートと、現代を象徴するキーワードを軸に、時代や領域を超えた日本のデザインの中にそのルーツを見つける「発見」パートの二部構成になっています。「クロニクル」パートでは戦後の日本を代表する各分野のデザイン700点強の写真や記録が、「発見」パートでは各領域のデザイン賞やセレクション、またグッドデザイン賞の受賞デザインを中心に、約90点の実作品や写真が展示されています。私は「クロニクル」パートの監修をつとめましたが、日本の戦後のデザインの流れを押さえられると同時に、最前線を実感できる展示になっていると自負しています。
会場の六本木にある東京ミッドタウンは、本展会期中の10月12,13日にはデザインシップ2024が、また翌11月には2024グッドデザイン賞展が開催されるなど、1年を通じて多くのデザインイベントが開かれており、デザインを体感するにはもってこいの場所です。この機にぜひ、足を運んでみてください。
開催詳細
会期:2024年9月20日(金)– 10月25日(金) 11:00–19:00(会期中無休・入場無料)
*9月27日(金)– 9月29日(日)11:00–20:00(六本木アートナイト2024に伴い開館延長)
会場:東京ミッドタウン・デザインハブ
主催:東京ミッドタウン・デザインハブ
共催:日本デザイン団体協議会(DOO)