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2024年9月

フォント制作ワークショップ2024に参加しました!

こんにちは!視覚デザイン専攻3年の今田 夕夏です。

今年で3度目の開催となる、ダイナコムウェア株式会社と共同の『フォント制作ワークショップ』に参加しました!

フォントとは、コンピュータ上で利用できるデジタル化された文字(書体)のことを言い、ダイナコムウェアさんはこのフォントを制作している会社です。

ワークショップでは、フォントデザイナーの方にお越しいただき、講演やプレゼンのフィードバックをしていただきました。

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ワークショップ初日の風景!初参加の学生も多く、皆ドキドキしています…



制作テーマは、これまでの回と共通して「詩、小説、ドラマなどをもとにイメージした『かな書体』の作成」です。

私は漫画家である田村由美先生の作品『ミステリと言う勿れ』をもとにフォントを制作しました。

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今田が制作したデザイン書体「かみフォント」

 

紙で構成された文字、その名も「かみフォント」。まんまですね。

ミステリーでは定石の怪文書や、登場人物達の対面によるアナログ的な繋がりから紙をモチーフに。謎だけでなく人の心も解きほぐす要素を、紙が捲れて内側(心の内)が顔を出すようなデザインにして落とし込みました。

この捲れ文字という独創性に評価をいただき、有難いことに審査員賞を受賞することができました!紙ならではのデザインが実現でき、大変満足しています。

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プレゼンテーション当日!コンセプトやこだわったポイントを伝えていきます

 

また、ワークショップ終了後は参加者と共同で、作成したフォントの作品集作りに取り組んでいます。
制作したフォント紹介や体験レポートなど、興味を持って貰えるよう見所たくさんの冊子を目指して絶賛執筆中です!

オープンキャンパスなどで閲覧できるので、機会があればご覧ください。

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▼2年前の開催の様子

http://blog.ds.teu.ac.jp/blog/2022/10/post-2473b8.html

▼1年前の開催の様子。

http://blog.ds.teu.ac.jp/blog/2023/11/post-f44696.html

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スペインのデザイン誌『Experimenta 98』に作品が掲載されました。

デザイン学部視覚デザインコースの末房志野です。

スペインのデザイン誌『エクスペリメンタ』の98号「グラフィックスとコミュニケーション」の分野に、末房の作品の批評と作品が掲載されました。この号のテーマは『美術館でのデザイン 保存、促進、教育、革新』です。世界の主要なデザイン美術館に焦点が当てられ、美術館の現在と将来についてのビジョンについて語られています。

今回の掲載は、この号の執筆者からメールで依頼がありインターネットのやり取りを通じて、さまざまな質問のインタビューを受けました。これまで制作した作品の画像を多数見てもらい、ブックデザインやポスター、イラストレーションの過去から近作まで、約20点の作品が掲載されました。この雑誌は残念ながら実物は日本で購入できませんが、オンラインで世界の地域の誰かが見ることを想像すると、創作は自分一人だけの活動ではないのだと実感します。創作し発表し続けることが、創作者の最も重要な力であると考えます。

また、自分の作品や創作に対する考えについて第三者から反応を得ることは、私にとって次の活動に繋がる喜びです。自分が描いたイラストレーションのコンセプトが言葉や国境を超えて誰かに伝わった時、知的好奇心を刺激され、創作することへの関心がまた深まるのです。

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Experimenta 98

https://www.experimenta.es/noticias/grafica-y-comunicacion/experimenta-98-el-diseno-en-el-museo-preservar-promover-educar-e-innovar/

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工科デザイン研究」の創刊にむけて

デザイン学部教授の暮沢剛巳です。このほどデザイン学部で刊行する予定のジャーナル(論文誌)について紹介します。

大学に入学する皆さんは、多くの授業でレポートが課されているのに驚くことでしょう。レポートの出来不出来で成績が左右されることもあり、多くの学生はハンドブック片手にレポート作成に四苦八苦しています。

 

ところで、論文である以上、その書き方には厳密なルールがあり、それに従わなくてはなりません。レポートの執筆は、ルールに従った思考の訓練にもなっているわけです。

 

もちろん、教員の仕事は学生のレポートを書かせることだけではなく、自らも論文を書かなくてはなりません。多くの教員は自分の専門領域の学会に所属していますが、ほとんどの学会では学会誌を刊行しており、教員はここに論文を投稿して自らの研究成果を発表しています。投稿した論文は複数の専門家による厳しい審査を受けねばならず(これを査読といいます)、査読に合格しなければ論文を学会誌に掲載してもらうことはできません。学生を厳しく指導する立場の教員は、自らも厳しく指導される立場にいるわけです。

 

さて、東京工科大学デザイン学部ではこのほど「工科デザイン研究」というジャーナルを創刊することになりました。今までは各教員がそれぞれの所属学会に論文を投稿していたのを、今後は自らが論文の発信拠点となることによって、研究力を強化しようというわけです。その成果は、きっと教育の現場にもフィードバックされることでしょう。

 

もちろん、このジャーナルは教員だけの専有物ではなく、学生に対しても開かれていて、水準の高い研究であれば、学生の論文も是非とも掲載したいと考えています。最近、ニホンオオカミのはく製を「発見」した中学生が学術論文を発表したことが大きなニュースになりましたが(*参考Uウェブサイト)、ひょっとしたらこのジャーナルからもそうした「発見」が生まれるのではないか、私はひそかにそんな期待を抱いています。

 

参考ウェブサイト:『はく製は絶滅したニホンオオカミか 中学生が論文発表』 
https://www3.nhk.or.jp/news/special/sci_cul/2024/03/news/nihon-okami/

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