デザイン学部の工業デザイン専攻について
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こんにちは。工業ものづくりコース講師の堀川卓哉です。
東京工科大学デザイン学部は、初学からデザインの分野に進めるという大きな特長があります。
中でも工業デザイン専攻では工業デザイン、空間デザインの学びを通しながら自身の興味のある分野に取り組んでいくことができます。
今回は、これまでのブログの記事の中から「工業デザイン専攻」についてまとめたものと、新たに12月末行われた演習課題の制作発表会の様子を紹介します。
「工業デザイン専攻」は3年次から「工業ものづくりデザインコース」と「空間演出デザインコース」に分かれていきます。
工業デザインという広い分野の中から学びを進め技術修得や専門知識の実装を通して、進路を定めながらそれぞれコースを選択していきます。
以下の記事は2年次後期に実施される「専門演習I」での「工業ものづくりデザインコース」の課題の紹介記事と、3年次前期の演習科目「工業ものづくりデザインコース専門演習II」の記事です。さらに「専門演習I」での「空間デザインコース」の課題発表会の様子を紹介します。それぞれ専門性の高い様々な演習を行っています。(年によって、課題の内容は異なります。)
工業ものづくりデザインコース演習授業の発表会を開催しました
http://blog.ds.teu.ac.jp/blog/2021/11/post-8f1adb.html
工業ものづくりデザインコースの授業紹介
http://blog.ds.teu.ac.jp/blog/2022/08/post-9fb4f9.html
また、デザイン学部では、地域連携や産学協働の活動も積極的に行なっています。
以下の記事は、2021年度に行なった公開講座です。コミュニティデザインの分野から地域とのつながりを発見して学びに生かしていきます。
(こちらも、年によって開講されるものは異なります)
大田区の地域講座を実施しました
http://blog.ds.teu.ac.jp/blog/2021/11/post-6e9291.html
ここからは2年次後期の演習科目「空間演出デザインコース専門演習Ⅰ」より最近の授業を、空間演出デザインコース講師の御幸朋寿が紹介します。
「専門演習Ⅰ」はデザイン学部に入学して初めて取り組む、実践的なデザイン課題になります。
この演習では空間デザインの基礎となるスケール感(モノの大きさを捉える感覚)やモノ・事の関係性を把握し、場を作りあげる能力を培うために、個人とグループの2つの課題を行いました。
個人課題では「椅子のある魅力的な空間」をテーマに名作椅子を各自で選び、椅子や周辺環境等の特徴や関係性を読み解き空間をデザインしていきます。
名作椅子といっても、年代、素材、作られ方、使われ方・目的等、様々な特徴があります。
また、周辺環境も騒がしい都会や閑静な住宅街、寒いところ、暖かいところ、森や草原など色々な環境があります。
こういった様々な要素の関係性を関係づけながら、ひとつの魅力的な空間を構築していきます。
第1課題の最終発表会では、CGやスケッチ、模型など様々なメディア(表現方法)を駆使してプレゼンテーションを行っており、学生それぞれが感じる魅力的な空間を提案していました。
第2課題(グループ課題)では「校内の休憩所」をテーマに、空間をデザインし、100本の1㎝角材とその他の素材を用いて、実際に校内に設置する空間をデザインしました。
グループでそれぞれのアイデアを、ディスカッションやプロトタイピング(モノを作りながら考えるプロセス)と進め形にしていきます。実際に自分たちで考えた空間を制作し設置することで、モノの大きさを捉える感覚や空間の作られ方、グループでの役割分担など、空間デザインに必要な様々な知識や技術を経験することになります。
第2課題の最終発表会では、それぞれのグループが選んだ場所でプレゼンテーションを行い、小規模の空間ではあるものの、CGや模型だけでは伝わらないリアルな空間デザインを伝えることができました。
グループ課題であること、実際に空間を制作するという条件のもと、休日や空いている時間を皆で使って制作したことで、個人課題では味わえないような、達成感を感じることが出来たという声が聞かれました。
今回ご紹介した演習から見られるように、興味や関心から学びを広げ、専門性を持って卒業することができます。