おおた区民大学で親子ワークショップを開催しました。
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こんにちは!空間デザイン専攻学部生4年の高橋沛恩です。
先日、おおた区民大学の提携講座として、3日間にわたる親子ワークショップが開催されました。今年のテーマは「大学生と一緒に新聞紙で隠れ家をつくろう~地域につながるデザイン 親子ワークショップ~」。
今回のブログでは、ファシリテーター(グループの活動を円滑に進める進行役)として参加した私の視点からワークショップの様子をお伝えします!
全3日のワークショップは、1日目は学内で、2日目と3日目は糀谷文化センターで開催されました。
初日は、新聞を様々な方法で加工して、空間づくりの材料にする方法を学びました。
親子で申し込んでいただきましたが、当日くじ引きをし、私たち学生と親子それぞれがランダムでグループに分かれました。
誰と一緒になるかドキドキです!
グループ分けの後、アイスブレイク(参加者の緊張をほぐす手法)を兼ねて、グループ対抗で新聞の文字探しゲーム!
不安でソワソワしていた初対面の人同士が徐々に親しくなって行く様子が見られました。
その後、身近な素材を使った空間づくりに関する講座を聞き、制作に入りました。
制作では、グループごとに新聞紙でつくった棒で、1/10サイズの空間をつくりました。
個々が制作したものを互いに貼り合わせたり、橋渡ししたりと、各グループで一つの空間を制作し、最後はグループごとに作った空間について発表しました。
各グループが発表直前まで、新聞棒を付け加えたり、取り外したりして、最後の最後までどんな形になるか分からないワクワク感がありました。
2日目は、空間づくりを学んだ大学から街に飛び出し、皆で協力して隠れ家をつくりました。
初日とは違い、今度は自分たちが入ることができる空間を新聞棒でつくります。
つくりたい空間のイメージをグループで描いてから、制作に入りました。
初めは、どこを入り口にし、どの部分を通路にするなどを決めながら進めましたが、途中で、新たな入り口ができたり、通路が塞がれたり、建てた棒が倒れてきたりと、予想外の形に徐々に変化していきました。そして、その変化に対して、元に戻そうとしたり、新たな形をつくったりと、空間が有機的に変化して行く過程が見られました。
完成した空間を見たときに、グループメンバーごとに、入り口の位置や、空間の割り振り、呼び名などに対する認識が違っていました。そのような、有機的に変化していった空間に対する、それぞれの見解の違いが興味深かったです。
3日目は、制作した空間を解体し、その一部を加工した、オーナメントづくりをしました。
解体することに対して、最初は名残惜しさがあるようで、躊躇している姿が見られましたが、スタートすると、あっという間に全てが解体されました。
そして、中央に集まった新聞棒の山から、オーナメントの材料として自分なりに価値ある新聞棒を探し、自分だけのこだわりを形にしました。壊れた形を利用した作品や、一本一本の新聞棒で作りたい形に加工した作品など、見つけた新聞棒の特性を生かした作品が多く見られました。
完成したオーナメントの形や用途について、生き生きと楽しく話す姿を見て、参加者それぞれが納得できるオーナメントが完成したことが伝わりました。
普段の作品制作は、自分との対話で進める場面が多いのですが、今回のワークショップを通して、参加者と一緒に作品作りすることで、客観的な視点で作品に向き合う経験ができたと感じます。特に、参加した親子と一緒にデザインのアイディアを考える過程で、多世代にわたる方々の多様なアイディアに接し、大きな刺激を受けました。
今回はファシリテーターとして参加させていただきましたが、改めてデザインの楽しさやデザインの可能性を感じることが出来、今後の空間デザインに関わる上でとても有意義な経験となりました!
ありがとうございました!