工業ものづくりデザインコース演習授業の発表会を開催しました
工業ものづくりデザインコースで「工業デザイン」「立体造形デザイン」を担当している酒井です。先日、2年生で初めて体験する専門演習の課題作品発表会を開催しました。
演習のテーマはずばり「椅子」です。
この授業の前半では、今まで使ってきた身近な椅子を題材にして、素材や寸法といったスペックだけのことだけではなく、使用者にしかわからない“椅子という製品と過ごした時間”までをも含めたリサーチを行い、プレゼンテーションボードにして発表しました。次にケント紙やスチレンボードといった扱いやすい素材で、椅子のミニュチュア模型を個人で制作しました。ここまではオンライン中心での授業を行いました。
後半では、対面授業のグループワークを中心として、ダンボールを素材にして実際に座ることのできる椅子を原寸大で制作しました。対面授業で素材に触れて、さらに使用できる強度をもったものをつくることで、実際に身体を使って形やデザインの成立要件を確かめながら制作を進めることができたのは良い経験になったと思います。
最後に自分たちが制作した椅子が、より魅力的に伝わるように、グループごとに工夫を凝らしたプレゼンテーションを行いました。身近な製品を改めて考え直すところから始まり、素材に触れて、ミニュチュアのスケールから原寸サイズの使えるものを制作する。さらに個人の活動からグループワークでの制作、発表へとつなげることで、「椅子」を通して様々な角度から製品を考えてデザインプロセスを体験できる演習授業となりました。皆さんもぜひ、本学部に入学して実践的なデザインの力を身につけてください。(デザイン学部 酒井 正)
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