« デザイン学部戦略的教育プログラム「2020年大田区がすごい!」プレゼンフォーラムがJ:COM大田で放送予定 | トップページ | デザイン学部オープンキャンパスへご来場の皆さまへ »

工科大デザイン学部で学ぶということ

|

Covid-19(新型コロナウィルス)感染の拡大によって、世の中のシステムは変わりつつあります。緊急事態宣言が解除されて、一部では人の流れも復活したとはいえ、皆さんの生活のスタイルもずいぶんと変化を余儀なくされていることでしょう。良い面もあれば、不都合な面もある。周囲の人に気を使うという事は、当たり前のことでありながら、こうした事態になって改めて認識されているように思われます。スマートフォンを見ながら歩行して他人にぶつかりそうになったり、電車内でゲームに熱中して通路をふさいだり、周囲の迷惑を顧みずに大声で唾を飛ばして会話したり…という場面を見ることが減ってきたように感じるのです。また、これまで以上に、清潔であろうとすることへの自覚が増しているようにも思われます。
一方で、リアルでの対面を避けねばならなくなったための不便さについては言うまでもありません。人との接し方やコミュニケーションの形が変わらざるを得なくなったということでの不都合はたくさんあります。
一日も早く感染が終息することを願うのは言うまでもありませんが、ただ、何もせずに願っているだけで立ち止まってはいられません。問題があったら、それを少しでも解決するように考え、試行しながら提案し、実践していくこと。今は、そうした事こそが重要なのではないでしょうか。そして、それはまさに“デザインの考え方”に他ならないのです。
デザインに関心がありながらも、「これまで美術の勉強を特にやってこなかった」「自分は絵があまり上手ではない」「デッサンの講習会に行ったことがないので不安」ということで、デザインへの進学をあきらめてきた方もいらっしゃるのではないでしょうか。ところが、もちろん、絵がうまいということは、心強い高スキルの一つではありますが、必ずしもデザインのための絶対条件ではない。むしろ、世の中の問題を解決しようと、様々なアイデアを考えて行く力―そのために、自分がこれまで知っていたことだけでなく、広く情報を収集して、試行錯誤しながら策を立案し、それを形にしようと努める力を付けていこうとすることこそが、デザインを学んでいくうえでは必要なのだと、東京工科大学デザイン学部では考えています。また、本学部では、デザインするうえで必要な描画力と造形力については、入学後に1からお教えいたしますのでご安心ください。
感染拡大を避けるための授業形態としての大学の遠隔授業。本学部でも、教員からの一方向ではなく、学生とコミュニケーションを取りながら様々な形で行っています。普段、大教室での授業などでは最後部に座っている受講生とは対話しづらいのですが、リモート授業では、かえって受講生全員と気軽に質疑応答できるという利点もあります。難しいと思われがちな演習の遠隔実施に関しても、楽しく成果を上げて好評を得ています。その具体的な内容はまた、今後のブログや別コンテンツに回しますが、こうしたことも問題解決の実例です。
かっこいいものや美しい形を作ること自体が目的なのではなく、必要な事に対して、より良いかたちで対応することに意欲を燃やせる方、自分の好きな事だけでなく社会の出来事や知識に関心を持って学んでいこうという方、他者とのコミュニケーションを大事にする方、デザイン学部は、そんな方々をお待ちしています。(黒川修一)

« デザイン学部戦略的教育プログラム「2020年大田区がすごい!」プレゼンフォーラムがJ:COM大田で放送予定 | トップページ | デザイン学部オープンキャンパスへご来場の皆さまへ »

(C)2012 Tokyo University of Technology, School of Design.